2006年08月09日

予知について。

今、真剣に読んでいる本がある。

『東電OL殺人事件』
1997年に起きた事件で、当時わたしは13歳。
中学一年も終わりにかかった3月のことだ。
センセーショナルにマスコミに取り上げられ、未だに公判が続いているから、
鮮明に覚えている人も多いと思う。

概要としては、
渋谷でエリートOLが何者かに殺害されて発見された、と言う事件。
その殺人の容疑者として、ネパール人の男が逮捕されたが、冤罪疑惑が強く、
一審で無罪の判決が出るまでの様子を
ジャーナリストの佐野愼一が取材したという話。
実はそのOLは夜な夜な渋谷の街で、自分の父親くらいの人や外国人に
身体を売っていて、手帳には客リストが残されていた。
「現代のメリーさんってやつだね」
と、この事件のことを教えてくれたIさん(またか、っていう。。。)は例えていた。

と、今はこうして説明できるのだが、実際当時の様子など実は知らない。

わたしは諸々色んなことがあった頃なので、
1997年2月〜5月までの社会の動きがまったく頭に入っていない時期だった。
だから、こういう事件があったとIさんから教えられた時、
一瞬頭の中で歳を計算して、納得した。
わたしとしては世の中でどんな事件が起ころうと、
自分の祖母が死んでしまったということのほうが重要で、
その頃に何が起きたとか、人がなんと言ったとか、授業は何をやってたとか、
まったく頭の中に入ってこない状況だったのだ。

今考えると、あのときの自分ならこの事件に対してどんな感想を持ったのか、
とても気になる。
それとも自分には縁がない人と世界だと思って、拒絶していたのだろうか。

でも今なら言える。
わたしはこの事件の被害者の気持ちはもの凄くよく分かる。
どこがどうという話は具体的には出来ないが、
彼女の経歴や行動パターンは、わたしと通じるものがあると思っている。
もの凄い感覚的な話だけど、
彼女の爆発しそうな感情がわたしの中にすっと入ってくる気がする。
読み終わったら、このあたりについてまた書こうと思う。

それにしても、
わたしがこの本を取り付かれたように読んでいるのはなんなんだろう。
それにしても、
なんでIさんはわたしがこういう話が好きそうだと1時間あまりで見破ったのか。
たまたまメリーさんについて語っていた時に、
「あんたにとって興味深いだろう話があるよ」
と言って、さくっと概要だけ話した後、Iさんこう言った。
「あんたきっと好きだよ、この話。見つけたら読んでみな」

その時もびっくりしたけれど、
今の方がもっとびっくりしている。
Iさんは何でもお見通しの神なのか??
それとも、ただのまぐれか。。。

たった一時間話しただけで、
わたしの奥深くというか、絶対人には言わないようなダークサイドまで見抜いた人は、
今までいなかった。

そして、わたしはIさんの予知どおり、
今この本を毎朝と毎晩、通勤電車で喰らいつくように読んでいる。
一ページ一ページ、うなづいて、共感して、自分も泣きたくなりながら読んでいる。
事件の関係者全員が、いろいろな人の顔に重なって仕方がない。

やっぱり、「事実は小説より奇なり」なんだなと実感する。
わたしの身の回りで動いていることも、
単なる日常ではなくて、本当は作り物の話よりずっと奥の深い、真実なんだと思う。

今さらだけど、わたしは自分の名前を初めて好きになった気がする。
けっこう、わたしの今の志向を表した名前じゃん。(本名の話です)
両親もある意味予知したってわけです。
すごいな。
ありがとう、両親。

Posted by fre9 at 2006年08月09日 01:34
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